第一話脚本

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妙見灯里(登校したら訊かれるんだろうな・・・) 妙見灯里(・・・・・・) 妙見灯里(見なかったことにしよう) 灯里は端末を操作しメッセージを未読に変更し、故意に椅子に端末を置き忘れる 朝食の食器を台所へ片づけ、天隕高校の鞄を持ち玄関へ向かう灯里 天山智里「灯里ちゃん!忘れ物忘れ物!・・・あら、今日は歩いていくの?」 妙見灯里「あ・・・うん。ありがとう」 ひきつった笑顔で天山智里から小型端末を受け取る灯里 天山智里「そう。いってらっしゃい!気を付けてね」 妙見灯里「・・・行ってきます」 玄関を開けて外へ出る灯里 場面転換・通学路 無気力に天を仰ぎながらだらだらと歩く灯里 その先には天隕高校の校舎が見える 妙見灯里(新しいものは好きじゃない) 場面転換・天隕高校 天隕高校全景。登校する生徒たちの姿 妙見灯里(環境も出来るだけ変化しない方が安心する) 教室の中で灯里が自身の机に突っ伏している 妙見灯里「(深いため息をつく)」 北斗一子「テンション低いなあ」 灯里の机の向こうにしゃがみ、机の上に顔を出す一子 北斗一子「朝からどうしたの」 妙見灯里「・・・・・・進路希望調査出してない」 北斗一子「悪い子だぁー締め切り昨日なのにー」 妙見灯里「仰せの通りで」 呼績禮 「え、締め切り破っちゃったの?早く出さなきゃじゃん」 後ろの席から灯里に呼びかける呼績禮 妙見灯里「そうなんですけどお・・・」 呼績禮 「なに?」 妙見灯里「(唸り声)」 呼績禮 「まだ迷ってるの!?」 突っ伏したまま小さく頷く灯里 北斗一子「適当に提出するのも有りだよ?まだただの希望調査だし」 妙見灯里「そりゃそうなんだけどさ・・・ぶっちゃけ、進級自体したくない。ずっと2年生が良い」 北斗一子「わお」 呼績禮 「よく考えるなあそんな事」 妙見灯里「一緒に留年しよ」 呼績禮 「嫌だわ」 北斗一子「ごめんね」 妙見灯里「知ってる」 突っ伏したまま深くため息をつく灯里 北斗一子「仕方ないなあ。朝から苦しみに沈んでる君にプレゼント」 一子は自分の小型端末を操作し、画面を灯里の前に置く 北斗一子「はい」 妙見灯里「ん?」 灯里が机から顔を上げる 一子の端末の画面にアリシブ=ステラの画像が表示されている
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