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プロローグ
美しい水晶の森に、魔法少女は眠っている。
森のまんなか、いちばん大きな水晶樹のその中に、
そっと仕舞い込まれた女の子。
きれいなきれいなおんなのこ。
この星の始まりから、彼女はずっと眠ってる。
眠る少女の姿を見て、大人たちはこう言った。
人々に豊かな恵みをくれるこの星は、彼女の見ている夢なのだと。
彼女が目覚めてしまえば儚く消える、一夜の夢に身を委ねているのだと。
だから、魔法少女を起こしてはいけない。
夢から覚めれば、物語は終わる。
人々の暮らしは露と消える。
けれど、これは恋の物語。
魔法少女に恋をした、少年とロボットの物語。
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