勘違いヤきチョコレート

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「あっ、あのっ!」 「はい?」 「…………」 (うわっ……)  私の声を聞いて顔を上げたその人に、私は思わず息を飲んだ。  その人は、長髪の金髪を1つにまとめており、そして、雪のように白い肌。サファイアとアクアマリンの間をとったような真っ青で宝石の様な目。  服の上からでも分かる程、スラッと長く伸びた脚。そして、鼻も高い。  しかし、その雰囲気は日本人とは違う。決して威圧的という訳ではない。だが、その人はその外見もあってかその独特な雰囲気は……外国人だった。  ただでさえ田舎なこの町に出来たのだ。当然、噂も色々と飛び交い、すぐに広まる。そして、その噂の中でよく聞いていたのが、「商品の話」と「店員の話」だった。 (でも、みんなが言っていた通りだった。この人を分かりやすく表現するなら……)  その表現はかなり月並みかもしれない……。だが、やはり「美人」というその言葉が一番その人に合っていた――――。
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