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『強戦士というより狂戦士とか凶戦士って部類だと思われる。』
翌日の学校は、まるで何もなかったかのように平常運行だった。
……そう、本当に何もなかったことになっていた。
ぶっ壊された校舎は綺麗さっぱり元通りとなっており、あれほどバコーンドコーンとド派手な音を町内に轟かせていたにも関わらず、誰一人としてその話をする者がいないという違和感。
……これ、やっぱり魔法と呼ばれるものが使われたのかもなぁと、一人勝手に自己完結させるしかないのかもしれん。
しかしながら、今の俺はそれどころではない。
切迫した由々しき事態が、今まさに起こっていたのである。
「――……はぁぁぁ」
学校の廊下で飛び出した俺の超弩級の溜め息に、神代は首を傾げる。
「どうした? 何か浮かない顔をしているぞ」
「そりゃ……ねえ」
歩く俺の横に、ぴったりと位置取りする神代。
その光景に、学校中は動揺していた。
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