『強戦士というより狂戦士とか凶戦士って部類だと思われる。』

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 その経緯が複雑というか現実味がなさすぎて、どうせ言っても信じてくれないことは必至。正直説明できねえ。俺の頭がおかしいと思われて終わること間違いなし。 「おぉっと、誤魔化しはなしだぜ? この問いは、我が高校全男子生徒の総意だと思え! 中途半端な回答は身のためにならんぞ!」  凄まじい迫力で迫るネギと、至る所で目を光らせるその他の男共。なんというアウェー感。今この学校には俺の味方となる奴はいないのか……! 「……悠斗、誰だ?」  神代は何気なく聞いてきた。  その言葉を聞いた瞬間、ネギの目が燃える。 「悠斗……だとぉぉおお!? 貴様ぁ! 既に名前で呼び合う仲なのか!?」  更に激しくスパークするネギ。  神代は摩訶不思議なものを見るかのような視線を向ける。 「何を怒っているんだ? こいつは」 「……神代、気にすんな。こいつは俺の悪友のネギだ」 「ネギ……ずいぶんと変わった名前だな」 「名前じゃなくてニックネームだ。別に覚えなくていいぞ」 「そうか……悠斗の友、か……」  すると神代は、一歩前に出る。 「……ネギ。いつも悠斗が世話をかけている。私は、神代那由多だ。よろしく頼む」  ご丁寧に挨拶をする神代。お前は俺の親か。  だが彼女の声は、ネギにとって少々刺激が強すぎたらしい。 「は、は、はじめ……まして……! ぼ、僕はネギと……と……!」     
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