『強戦士というより狂戦士とか凶戦士って部類だと思われる。』

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 神代による無意識レベルの爆弾発言を、「そうだったんですね」などという軽い言葉で受け入れるメイド少女。  なるほど、さすがは神代家に仕える使用人というわけか。  常人であれば絶句のうえ神代の精神状態を心配しつつ密かに匿名通報しそうなところだが、鍛え抜かれた奉仕の精神は、その程度の言葉ではビクともしないのだろう。本当に大丈夫か、ここは。  メイド少女は俺の元まで駆け寄り、深々と頭を下げる。 「初めまして、悠斗さん。私、この屋敷で使用人として働かせていただいている、馬平(まだいら)亜里沙と申します」 「あ、ああ……どうも……」  丁寧な挨拶に恐縮してしまう俺。  なんと暖かい御人なのだろう。赤い血が通っていないんじゃないかとすら思う神代とはまるで違うではないか。もうあなたが勇者でいいですよ、馬平さん。  そんな彼女に、神代は言う。 「気を付けろ亜里沙。そいつが、例の魔王だ」  どういう助言でどういう忠告だと、神代に小一時間問い詰めたい。  そんな超絶ウルトラ疾風怒濤で空前絶後なアホな注意事項など、おそらくこの星始まって以来誰一人として口にしたことがないだろう。正式な手続きを踏めば、ギネス記録に認定されること間違いなし。よかったな神代。とりあえず病院行け。  だが馬平さんは決して笑顔を崩さず、神代に言葉を返す。     
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