『強戦士というより狂戦士とか凶戦士って部類だと思われる。』

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 翌日、大豪邸を出発し学校へ行くのだが……。  玄関先で、少々トラブルが。 「いいか神代、俺が先に行く。お前はワンテンポ遅れて出て来い」 「断る」  神代は腕を組み言い放った。 「いやそんなこと言ってる場合じゃないわけでだな……。俺らが二人揃ってこの家から出るところを学校の奴に見られたらマズイだろ」 「何がだ? ここは私の屋敷であって、お前もここに住んでいる。同じ屋敷から出るのは至極当然のことではないのか?」 「だからそれがマズいんだよ! 察しろ!」 「察する……」  神代は深く考え込む。そして、ようやく気付いたようだ。 「……なるほど、そういうことか……」 「分かったか? だからお前は遅れて――」 「――貴様、逃げるつもりだな?」 「いや違ぇし! バカかよお前! ていうかバカだお前は!」  神代は首を傾げる。俺の言っている意味がよくわからんようだ。  学生的な感性だとか感情だとかがないのだろうか。ていうか転生していきなりこの歳ってわけじゃないだろうし、これまでどうやって生活してきたんだよコイツは。  やむなく、二人で屋敷を出る。     
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