『強戦士というより狂戦士とか凶戦士って部類だと思われる。』

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 ともあれ、目的の人物がいない以上長居は無用。  渋る神代を口八丁手八丁で誘導し、なんとか学校を後にした。 「いないとなると、いったいどこへ行ったのだろうか……」  真剣に考える神代だが、それはどうしようもないことだろう。 「今日いないのなら明日来ればいいだろ? どこに行ったかも分からん奴は探しようがないってもんだろ」 「それはそうだが……」  やはり心残りがあるようだ。どんだけ会いたいのか。   「しかし、あの番長が言ってる限りでは相当危ない奴みたいだな、そいつ。本当にお前のパーティーにいたのか?」 「ああ、おそらく間違いない。奴はとにかく戦うことが好きだったからな。魔物を見れば誰よりも先に戦いを仕掛け、その力で相手を圧倒していたものだ。本当に強い戦士だった」 「強い戦士ねぇ……」  果たしてそれは強い戦士と言えるのだろうか。  魔物からすればたまったものではない。特に人を襲ってもいないのに、姿を現したという理由で無条件に討伐されたとなれば、その無念もひとしおだろう。哀れ魔物。恐ろしや戦士。もはや強戦士というより狂戦士とか凶戦士って部類だと思われる。     
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