『強戦士というより狂戦士とか凶戦士って部類だと思われる。』

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「お、おおおおお……!」  運ばれて来たダイナミックメロンソーダを見つめる神代の目は、未だかつてないほどに煌めいていた。  確かにこれはダイナミックだ。ドデカいグラスに並々とメロンソーダが注がれ、これまたドデカいアイスがど真ん中に鎮座する。値段は少々高いが、それでもこのインパクトを拝めただけでも良かった気もする。  とりあえず、一口。うん、美味い。メロンソーダってのは、およそほとんどの人間が一生に一度は食べたくなるものだと勝手に思っている。なんだか童心に戻った気分だ。  そして神代は……超ガッツいていた。そこにお淑やかさなどありはしない。目の前にあるクリームソーダを一心不乱に食す。飲む。かき込む。  これはうかうかしていたら置いて行かれてしまう。  俺もまた、さながらフードファイターの如くクリームソーダを食べるのであった。 「――……平和だな」  ふと、神代の声が聞こえた。  顔を上げると、神代はクリームソーダを食べきり、柔らかい笑みを浮かべながら行き交う人々を見つめていた。……ていうか食べるの早すぎじゃね?     
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