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4.悟る新人
「すべてがうまく行くとは限らない。こんな日もあるさ。これも勉強だ。今日は僕たちの日じゃなかった。それだけのことさ。」
「・・・」
言葉が見つからない新人社員。
「どうした??」
(この人・・・本当にダメな人なんだ。てか、生粋のバカだ。本当にいるんだ。こういう人。)
いぞうの本質を的確に見抜く新人社員。
「結果はダメだったが、今日は新しい行動をした。気分はどうだい?」
(オレ、なんもしてねーよ。行動したのあんただよ。そしてその結果、可能性があったかもしれない彼女たちとのこれからが完全に無くなったよ。)
「落ち込んでるね。でも、前を向かないと。そうだ!彼女を作ればいい。生活のパターンが変わるよ。僕が力になろう!」
(今、何の力にもなれないこと証明したばっかじゃねーかよ。本当に、残念な人だな。なんか、腹たつっていうよりかわいそうになってきた。)
ラーメンが運ばれてくる。
「今日は僕のためにありがとうございました。ラーメン、食べましょうよ。」
「そうしよう。今気になってる子がいるなら、何でも相談してくれ。女心はわかってるつもりだよ。」
彼の名は、「池手名 伊三」
もちろん、独身である。
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