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冗談めかしく私が笑うと、関白はじっと私の目を見た。
そして、いつもの「存分に構え」のポーズをし始めた。
「はいはい。関白殿には頭が上がりませぬー」
と言いながら、お腹を撫でてあげているときだった。
いきなり、私のスマホが着信音を奏でる。
こんな時間に誰だろうと画面を見ると、そこには上司の名前が書かれてあって、私は即座に電話に出た。
「も、もしもし?」
『もしもし。ちょっと話があって電話したのだけど、今大丈夫かな?』
「大丈夫です!」
いきなりの上司からの電話。私は何か仕出かしたのだろうかと内心ドキドキしていた。
『この間のプレゼン大会あっただろ? その時に君が出してくれた案が素晴らしくてね。プロジェクトを立ち上げようと思っているんだけど、是非君にリーダーになって欲しいんだ』
「え、ええ!! 私なんかでいいんですか!!」
上司の口から出たトンでもないサプライズに、私は心臓が口から出そうだった。
『プレゼンしたのは君だろ? 是非ともリーダーとして明日からプロジェクト頑張って欲しい』
「ありがとうございます!!」
嬉しさの余りに私の目からは涙がこぼれる。
電話を切って、私は関白に飛びつく。
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