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「なんだそのシステム。じゃあ、歴代の闘神は次の闘神を指名して今に至るのか?いつからやってんだ?」
イゾウがタワーに質問した。
「実はな、ここ最強寺を1500年前に建立したとされるデマールという僧侶も闘神だったそうじゃ。ここ最強寺の蔵に文書が残っておった。デマールと他の闘神が役目を果たした後、それぞれの闘神が別れて、次の闘神を指名したらしいんじゃ」
イゾウはタワーの話に集中した。
「デマールが次に指名したのが、雷族のマティスという男じゃった。文書に記されていたのはそこまじゃ」
タワーの話を聞いたイゾウが立ち上がった。
「タワーさん、今でも雷族はいるんだよな?」
タワーは静かにうなずいた。
「1500年も前の話じゃが、まだ雷族は生きている。そこに行けば、マティスが次に誰を指名したのかわかるはずじゃ。ここから西へ300キロ、ブランケット王国の領土内にカタリス村というのがある。そこに雷族は住んでおる」
タワーがイゾウに説明した。
「タワーさん、ありがとうございます。この恩は忘れません」
イゾウはタワーに向かって深々と頭を下げた。
「イゾウよ、辛い状況じゃろうがお前なら切り抜けられるはずじゃ。最強寺で学んだことをもう一度思い出すのじゃ」
タワーはイゾウを激励した。
イゾウはフライトマンに乗り込み、カタリス村に向かった。そのスピードは時速150キロを計測、イゾウのフルパワーであった。
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