1人が本棚に入れています
本棚に追加
……わたし、きみはいつか、わたしの元から去るんじゃないかって。
それこそ、高校はすごい頭のいいとこ行ったり、大学は東京に通ったりして、遠くに行くんじゃないかって。心のどこかで、ちょっと思ってたんだ。
でも、でもさ。
もしかしたら……いや、なんでもない。
今は、それよりも大事なことがある。
「ねぇ、キン。わたしの名前、ちゃんと呼んでよぉ」
「……っ」
キンは、本当にばつが悪そうにいった。
「てれる」
(了)
最初のコメントを投稿しよう!