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「オエ~、マジかよ、かんべんしてくれよ」
「いや、俺はおならをしただけであって、何度もクンクンしたのはおまえの意思だからな。それは俺は悪くねえぞ」
ユウスケがそう言うと、その周辺から爆笑が巻き起こった。
でも、ホントにユウスケもおならをしたのだろうか?
もしかしたら、わたしがおならをしたと思って、かばってくれたとか……。
◆◆◆◆◆◆◆◆
その日の放課後、学校前のバス停でバスを待っていると、ユウスケが横にやってきた。
「よ、今日もお疲れさん」
「お疲れ様」
「実はさあ、ちょっと聞いて欲しいことがあるんだ」
「えっ、何?」
「あのさ、信じてもらえないかもしれないんだけど、今日のあのとき、おならをしたの、俺じゃないんだよ」
わたしはドキッとした。
「えっ、じゃあなんで自分がおならをしたって言ったの?」
「いや、俺だってあんなこと言いたくなかったんだけどさ、あのとき、もしおならをしてたのが女の子だったとしたら、あんな風に言われるのってかわいそうでしょ。だから俺が身代わりになってみたんだよ」
「…………」
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