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那月は、僕に名字を教えてくれなかった。
僕は、あまり学校に行ってないため人と関わるのが苦手だった。
もはや、女の子の名前をいきなり呼ぶなんてありえない。
だから、自分から話しかけるなんてしたくなかった。けどいきなり、名前で呼ぶのはもっと嫌だった。
「あのさ、」
久しぶりに出した声は裏返ってしまった
「ふっ、なに?どうしたの?」
「みょ、名字 なに?」
「えぇーなに、わたしと結婚でもしたいの?(笑)」
ぶっ飛んでる。こいつの頭の中はほんとにどうなってるんだ。
なぜ、名字を聞いただけなのに結婚?しかも結婚して名前を変えるならば男に合わせる。
なんなんだよ。こいつ、もう話しかける気も無くなっていた
「いや、なんでもないよ。」
「あれでしょ、いきなり名前で呼ぶのとか無理だー俺、そうゆうの無理だからせめて名字きこっかなみたいな感じでしょ?(笑)」
「なっ、」
なんなんだよこいつ(2回目)
なんで、僕の心が読めるんだよ。は?あれかエスパー?
いや、そうだけどもまんか認めたくない。どうしても認めたくはない。
「いや、違うよ。普通に気になったから」
「ふーん、まぁじゃあ 普通に那月って呼んでね。赤星くん」
「なんで、君は名字で呼ぶのに僕は下の名前で呼ばなくちゃいけないんだ?」
「えーじゃあ、玲於って呼べばいい?」
赤星 玲於。僕の名前は本当に名前だけ。名前はかっこいい。だけど、なんだよこの性格と病弱な体。おっかしいな。だから嫌いなんだ、名前なんて。
だけど何故か彼女に呼ばれる玲於は心地がよかった。
「もう、好きにしてよ」
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