弱音。

2/3
前へ
/18ページ
次へ
彼女が来てはや、1週間。 彼女はいつもしつこく僕に話しかけてくる。まぁ基本どうでもいい事。 「ねぇーねぇー、やっぱ病食って味が薄い」だとか 「なんで昼間って面白いテレビやってないのー」とか 本当にどうでもいいことばかり。 彼女の口からまともな言葉が出ることはないんだろうと思っていた。 いや、思っていたというよりこいつは変わっている。だから入院してるんだとまで思った。 僕は1回彼女になんで入院してるのか聞いた そしたらなんて答えたと思う? 「魔女に魔法をかけられて病院から出れなくなっちゃったんだよ?」 アホなのか。なんかもう、馬鹿馬鹿しいとしか思わなかった。 また、1人で静かだった病室は彼女の友達のお見舞いなのでうるさく賑やかになっていた。 「那月~ もう早く退院してさまたみんなで遊びに行こ?」 「行く行く!もう、本当にこんなつまんないとこ早く出たいぃ」 「隣は?誰かいるの?」 こうゆうとき1番困る。別に触れないでほしい。 というより、僕のことなんて触れなくていいのに彼女は 「いるよ!赤星 玲於くんっていう私と同い年の男の子」 「え、かっこよさそ。」 名前だけな。そう心の中で呟いた。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加