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シナリオ
〇 廃墟(海軍共済組合病院)
その外景。
白黒画面―
全編基本的にモノクロだが、適宜カラーになる(その都度、指定する)。
〇 廊下・階段など
人気がなく、がらんとしている。
〇 実験室
がらんと広い、遺棄された理科室のような一室。
おそらく実験が行われていたであろう机も一部残っているが大半は撤去されている。
フラスコや試験管、バーナーといった実験器具が机の上や洗い場、整理棚のそこかしかに無造作に置かれている。
母娘の巫女が(長尾郁子・長尾千鶴子)が入ってくる。
母の一応四十歳だが、ひどく老けているようにも娘のようにも見える。
二人の手にした長い棒に火が灯っている。
棒をいったん花を花瓶に挿すようにフラスコに挿し、散らばっているアルコールランプ、バーナー、蝋燭などを部屋のあちこちから集めてくる。
そして方陣を組むように部屋の四隅に配置し、動きを合わせて挿していた棒からそれぞれに火を灯していく。
(炎だけがうっすらと暖色の光を放つ)
すうっと外が曇り、部屋が陰ってくる。
と、炎に導かれるように軍服あるいは白衣といった制服あるいは私服を着た男たちがゆっくりと、儀式のような身振りで入場してくる。
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