お姉ちゃんから「自分へ」

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みゆさんが小学3年生の時に、父が突然亡くなりました。 その頃母のお腹の中には臨月の妹ちゃんがおり、父が亡くなり程なくして妹ちゃんがうまれました。 みゆさんには1つ上の兄がおりますので、母は3人の子供を育てるため、まだ赤ちゃんであった妹をお姉ちゃんに託し(保育園には通っておりましたが)、働かないといけない状況でした。 兄は父の遺志を受け継いで、野球に没頭。 みゆさんは、まだ自分も小さいのですが大人にならないと。お姉ちゃんでありながらお母さんになろうとしていました。 みゆさんも小さいながらに育児やお料理。無我夢中で頑張ってきましたね。 時は経ち、赤ちゃんだった妹ちゃんも小学校に入学し自分の世界が出来てきます。 みゆさんも中学3年生になり、少しづつ本当の大人になる「思春期」がやってきました。 みゆさんの中では、まだ赤ちゃんであって欲しい妹がどんどん離れて行ってしまう孤独感や、 今まで「自分」としてではなく「お姉ちゃん」として生活をしてきましたので、気が付くと「自分」がいないのです。 家や外では「良いお姉ちゃん」 学校では兄が人気者でしたので「勇吾(仮名)の妹」 友達の中ではみゆさんはいましたが、本当の「自分」ではなかった。。。。 それに気が付いていないその頃のみゆさんは、知らず知らずに「自分」探しの旅へ出ていくのでした。(長い年月ねっ(笑い))
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