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葛藤。
みゆさんは、高校を卒業してすぐに就職をしました。
夢はたくさんあって、看護師さんになりたいとか、美容師さんになりたいとか。
ですが、みゆさんの家は母のみで働いていましたので、少しでも母の大変さを減らさないと。と思いの決断でした。
みゆさんが働いて家の生計を助ける。それは夢があったとしても、何の苦も無かったのですが。
母は仕事を減らし体は楽になって行ったとは思います。
ただ、母とみゆさんの位置が逆転していきました。
母は今まで出来なかった分もあり、妹がしたい事、やりたい事を何でもやらせていました。
バスケットの遠征があれば、飛行機に乗り遠くの沖縄まででも一緒について行き応援していたのです。
高校大学も私立の学校。みゆさんには到底考えられなかった。考えちゃいけないと思っていた事、全てを妹にさせました。
それは、今までの事を考えるといたしかたないとは頭の中で思うのです。
でも、同じ姉妹なんです。まるでみゆさんとは違った世界での生活をしている。させている母。
その生活を支えているのは、兄でありみゆさんなんです。
その頃の生活は、必死に必死に働いても、みゆさんの手元には何にも残りません。お小遣いをもらっているのですが、その中から車を所有していましたので、車代ガソリン代などでほとんど無くなります。
飲み会があっても、行けない。行く余裕がない。。。。
いつしか、飲み会や友達と遊びに誘われるのが苦痛になっていました。
朝仕事に出かけ、夜中2時3時まで黙々と事務仕事をし、帰ってご飯を食べて寝て、また会社に行く。
そんな生活をしていたので、みゆさんの心はボロボロになっていきました。
「お仕事ロボット」
「神さまお願い。助けて。。。」
心は悲鳴をあげていました。
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