第1章 視線

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第1章 視線

結城の言葉に固まった。しかしすぐに整理はできた。そして新二はひとつ思い浮かんだ、勝てっこないと。 しかしあの子が幸せになれるならそれでいいと思ったのか、少しやるせないひょうじょうで「わかった」と告げた。 結城と美優は日曜に映画デートすることになったらしい。少し恨めしいが仕方がないと思っていた矢先、新二から一通のメールが来た。 "二人きりじゃ周りの噂とかもあるし、恥ずかしいからついてきてくれないか?" なんだと?あの人と一緒に映画にっていいのか?いいんだな?そして俺は了承した 日曜になり映画館までに電車に乗っている時周りの人すべてが美優に視線がいっていた。やっぱりすごいな。 それはいいとして1つ気になるのが美優がチラチラと結城を見ている。少し勇気を振り話しかけようとした 「どうしたの?」と聞くと 「あ…いえ…」 反応が薄いな、しかも目もあわしてくれなかった。 結城が話しかけた。 「何話してるの?」 緊張しているのかと思いきや事態発生。 「ううん!何も無いよ!」 結城には目をあわしてくれている。しかもあんなにハキハキ話している。 だいたい想像ついた。 両想いだ。確かに俺のことを好きでいるわけがない。しかし痛い。分かっていても苦しい、視界が悪くなった。目に手をやると涙が溢れている。 「わり!ちょっとトイレ!!」 映画も終わり帰ろうとしている時、メールが来た結城からだ、今から告白したい少し空けてくれないか。この時が来たか…俺はOKと返信をして。 「ごめん、ちょっと家の用事で俺先帰るわ!」 と言って走って帰った。わかってる、結果なんてだからこそ近くにいたくない。そして俺は暗い道を1人で帰った。
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