二人の場所

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「冬休みは予定あるの?」 「あるわけないでしょ! 知ってて聞いてる?」 「良かった! じゃぁ一緒にバイトしない?」 「バイト?」 同じクラスの子に頼まれてバイトを引き受けたけど、人手が足りないから協力して欲しいという話しだった だけど彼女は私の性格を良く知っている 決して無理強いはしない。 「ごめんね」 「良いよ。 最近学校であんまり会えないから冬休みくらいはって思っただけ」 京香が私の事を気にかけている事は分かっているし すごく嬉しい。 だけど私は、今の彼女の友達を大事にして欲しいと思ってる ごめんね? 私が消極的だから心配してくれてるんだよね? でもね。女の子ではないけど、友達っぽい人は出来たよ! いくら京香でも…… いや 京香だからこそ絶対言えない気がする。 冬休みは高槻楓音に会えないんだ……。 彼は休みの間、どうやって過ごすのだろう お正月はお父さんのとこへ帰るのかな? 私の知った事じゃない! バイトとか~…… 何かしてた方が本当は気が紛れて良いんだろうけど 久し振りに父のトラックでどこか遠くに行きたいな……
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