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「ひなた~! 一緒に帰ろう」
「あ、京香! 久しぶりだね」
「あんた高校入って付き合い悪くなったよね? もしかして彼氏とか出来てたりして」
「うん! って言ってみたい……」
そう言った私の顔を京香は不思議そうに覗き込んだ
ん?
「ひなた、もしかして好きな人でも出来た?」
「え?」
京香って本当に鋭い!
ずっと異性に興味がなかった私の変化によくもこの一言で気付くものだ!
「ま、まさか! 相手は高槻楓音じゃないわよね?」
いやいや……
当たってるし!
恐るべし京香!!
「あいつだけは絶対ダメだよ! まぁ、ひなたが相手にされるはずないけど。
あいつは天性の女ったらしだから、男に免疫の無いひなたは直ぐ引っ掛かりそうで心配だったのよ!!」
天性の女ったらしって……
ずいん分な言われようだ
高槻楓音は”たらし”なんかじゃないよ。
京香が思ってるほど悪い人じゃない
本当の彼を知ったら京香だってきっと分かってくれるはず
ま、私なんて相手にしてないって言うのは当たってるけど
そんなにはっきり言わなくてもいいのに
地味に傷付く……
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