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前を行くエルサを抜かさないように叫んだ。
「エルサに教えたる。ママは世界で一番素敵な猫やねん!その猫と結婚出来たパパは、世界で一番幸せな猫なんやで!」
「違うもん」
せっかく照れずに素直な気持ちを披露してやったのに、エルサは即座に否定した。
「パパとママのところに生まれてきた、私たちが世界で一番幸せな猫だよ。パパは二番目ね。それと」
振り返りながら 悪戯っぽい眼差しを僕に向ける。
「今の言葉はママに言わなきゃダメじゃん。キャー!甘ーい!」
ちっこいクセに、一人前なことを…
ーーいつもホンマにありがとう。
エルサが何て言おうと
君のおかげで、僕が世界で一番幸せな猫であることは 絶対に譲れないから。
心の中で、彼女に伝える言葉を繰り返しながら、大切な娘と一緒に夜道を走る。
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