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第二話 <スキニーパンツ>
「無理です……こんな格好では戻れません」
たとえ隣でも嫌です。こんな格好で外に出るのは無理でしょう。夜風に吹かれただけでも泣いてしまいそうです。
「そうかな?うーん、可愛いと思うけれどね。仕方ない、ユズに服を持って来るように電話すればいいか」
あ、えっとそれは危険です。この格好でオミさんの家にいるという事実が……何かいろいろと地雷を踏みそうです。けれどもこの格好で帰るのは更に危険な気がします。
「オミさん、何でも良いので下に履くものを貸してください」
「そう?やっぱり必要かな、少し待っていてくれる?」
ハーフパンツとか誰でも1枚くらいは持っているはずです。そう思って待っていました。すぐにオミさんはクローゼットから黒いパンツを出してきてくれました。
「これロールアップして履いて」
「ありがとうございます」
やはり優しいところは同じですねと感心しながら、受け取りましたが。
「これスキニーパンツですよね?」
細くてぴったりしたシルエット、さらに素材はナイロンです。これを素肌に?こんな細いシルエットのパンツを下着もつけずに履くなんて無理です。
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