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「お醤油を落として、頭からかぶってしまってシャワーと服を借りたとこです。香月さん!僕はこんな......こんなTバックの下着は持ってません!」
必死になって状況を説明しようと、シャツを捲り上げでしまいました。凍りつくようにピタッと動きが止まった双子の視線がじっと一点に集まるのが解ります。
「わぁっ!!!」
慌ててシャツを押さえて床に座り込んでしまいました。恥ずかしすぎます。僕は一体何をしているのでしょう、涙がでそうです。
「将生、それねタンガって呼ばれているんだよ。覚えていて、似合うよ」
オミさんが優しく言ってくれます。タンガですか、そうですか別にどっちでも良いです。
「これ次の撮影に使うやつだから、後でユズに弁償してもらわなきゃね」
「兄貴、次の撮影って下着なの?」
香月さん、「兄貴」に戻ってます。お怒りモードはなぜか終了ですね。というより声が嬉しそうなトーンになっているのはどうしてですか。
「そうだけれど?なんで?」
「将生のおし……いや、何でもない。他の下着ってないの?」
今「お尻」って言いかけましたよね。更に、他のはって?「ほ、か、の」とおっしゃいましたよね。何をする気ですか?ねえ、香月さん!
「お、見たい?ちょっと待ってて!」
「いやだぁあああ」
叫ぶ僕の声は二人の耳には届きません。
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