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第五話 <ローライズボクサー>
「香月さん!昨日着ていた服はどちらにありますか?今朝、乾燥機に入っていましたよね?」
「ああ、あの暗い色の服か。捨てようかと思っていたけれど」
「ダメです。お願いですから、あれを全部もってきてください!そもそも香月さんにもらった服は、全部お醤油色ですから。あの服よりも色彩は暗いですから」
「え、俺がとってくるの?」
いえいえ、自分で取りにいけるような格好ならとっくに帰っていますよね。
「でもなぁ……こんな可愛い格好の将生をここに置いておくのは心配」
「隣なんですから、一分くらいですよね。大丈夫です!早く行ってきてください」
香月さんは渋々洋服を取りに出て行きました。香月さんが出てすぐにオミさんが、下着を手に戻ってきました。
「仕方ないから、このローライズあげるよ」
普通の下着もあるんじゃないですか。最初になぜそれを寄越してくれないのか理解できません。でも、もう香月さんが取りに行ってくださったので、それも不要かもしれませんが。
「これ俺のボクサーなんだよね、それを将生にあげるんだよ。だ・か・ら、代わりに、その代わりにね?」
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