第十五作(制服)

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 話が見えません、何のことでしょう。まさか僕は高校生に脅されるのでしょうか。  「へえ、意外と質素な部屋ですね。稼いでらっしゃるからもっと贅沢をしているのかなと思っていました」  「何の話ですか?と言うより、何のご要件ですか?」  「分かってるでしょう?僕、ちゃんと掲示板見てきたんですよ。他の人に抜け駆けされないようにわざわざ朝早くに来たんですから」  話が全く見えません。掲示板って何の事でしょう。まさか?まさかの香月さんフアンの襲来でしょうか!?  「あの話が見えていないのですが、香月さんでしたらここにはいませんよ?」  「香月さん?ああ、この男優さんのことですか。その界隈では有名ですよね。最近、あの人モデル業もやってますよね。僕は苦手ですよあの人。綺麗すぎて、人間味がないですから」  という事は香月さんのファンではないですね。では、何の用でしょう。  「あの、何をしにここへ?」  「え?もちろん、あなたにお相手を願いたいと思ってですよ?」  お相手?僕が、この高校生の何の相手をするのでしょう。  「あの、僕は香月さんじゃないので」  「知ってますよ、僕の好みはあなたですから」  えっと、状況がのみ込めません。僕が良いと言われても、何を求められているのか理解できません。     
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