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第二話 ＜撮影開始＞
「では、マサキさん服を脱いでくださいね」
ドクターに言われる通り上着を脱いで綺麗にたたみベッド脇のバスケットへ入れました。
「ああ肌が綺麗だ、それに…ふふ…ピンク色だ」
肌の色も健康診断のうちですね。でも今確かにピンクって言いましたよね？肌のことでしょうか？色白だとは思っていますがピンクではないような……どこの色の事でしょうか。
「え、何してるの？下着まで全部脱いでくれないと。腸内洗浄まだだよね、そこからから撮るから」
下着も脱ぐ？腸内洗浄？何の話でしょうか？
えっと……何の検査なのでしょう？誰か説明してください。本格的な人間ドック？店長、僕は単なるアルバイトですよ。
「早く！時間がないから急いで」
さっきのバンを運転していた人が診察室に入って来て急かしています。ん？あれ、ドライバーさんじゃなくて診療所のスタッフさんなのですね。
ジーンズと下着を脱いで検査着のようなものに着替えました。丈が短くて、下はスースーするし、それにドクターの他に何人かの男性が部屋に入って……。
え？検査って一人ずつじゃなんですか？集団診察？
「マサキくん、ベッドにうつ伏せになってね」
カチャカチャと器具の音がしています。
「あの……あの人達は……」
気になっていた事を聞こうとした瞬間、入ってきた人達が一斉に撮影機材を手にしました。
「ええぇぇっ！」
僕が叫んだのと「撮影開始！」と言う掛け声が同時でした。
「何してるんですか？止めて！やめて下さいっ！」
「うるさい」
たった今まで、優しい顔で微笑んでいたドクターが怖い顔で、押さえつけています。逃げようともがいていたら、誰かに上から押さえつけられ、後ろ手に手錠をかけられてしまいました。
「怖いよ、何でこんなあぁぁ」
叫ぶ声を拾おうとマイクが近くに。何、なぜ？こんなことに集音機！？
マイクに驚いていたら、突然プツリと何か細いものがお尻の固く閉じたところへ入ってきました。
「う゛あぁっ」
生温い液体が、ぐるぐると腸内を駆け上がっていきます。痛い、痛い。気持ち悪い。
「お、お願いですっ！やめて！やめて下さい」
懇願する僕の顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃになりました。
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