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「いや、まぁ驚かずに聞いてくれ。お前の荷物の話だ。実はあの後仲間が荷物を回収しに行ったんだが、その時にはもう白い大きな袋と、ハサミと先端に歯が付いている変なものとクシしか落ちてなかったんだ。多分魔物や盗賊が持っていたんだと思う。」
突然の、カミングアウトにただ無言でいる事しかできずに下を向いていた。
「どうやら、あまりの衝撃に言葉も出ないようだな。そこで、良い報告だ。お詫びも兼ねてうちの店で働く気はないか?もちろん住み込みでだ。」
てめぇのせいでこんな事になったんだろ~がこの野郎などと思いつつもこの世界で生き抜く為に、この話を受ける事にした。
「俺、散髪屋の息子なのでその事を活かして頑張りたいと思います。よろしくお願いします。」
深々と頭を下げる。
「よし、決まりだな。それじゃあまずは、馬に乗る練習から、初めるか。うちの牧場までは、距離があるから馬に乗れないと話にならない。うちは、ジテンシャしかいないから、お前にはキツいぞ。」
「はい。できるだけ早く乗れるように切磋琢磨します。でも、馬小屋の馬達は?」
「あぁあのジテンシャは、ほんの一部だ。牧場に行けば沢山いるぞ。それじゃあ、俺は牧場に行ってくる。ついでに、お前の他の荷物の事についても聞いてくるつもりだ。後は任せたぞソルディア。」
そう言うと、席をすぐに立ち上がり、床に置いてあった鞄を手に持って外に出て行った。
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