三章 高校生活ではありえなかったよ

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門では、多くの人が行き来しているのが分かった。 すれ違う人に軽く会釈をしながら通り過ぎた。 しかし、まだソルディアは止まらなかった。 「まだなの?」恐る恐る質問をしてみる。 「あんたがジテンシャから落ちても良いように草が沢山生えてるとこに向かってんのよ。少しは察しなさいよ。」 「それは、すまん。」 そうこう言い合っているうちに辺りが草だらけの所に着いた。 「じゃあ早速ベルの上に乗ってみなさい。ベル~って声を掛けながら乗るといいわ。」 「ベル~~~~。」 思いっきり叫びながら、ベルにまたがる。 すると、声に驚いたのか足が腹に当たったのに驚いたのか急に走り出した。 「とっ止まれよ。止まってくれよー。」 必死に叫びながら、ベルにしがみつく。 「身体に力を込めてベルを信じなさい。」 「うわぁぁぁ速いぃぃ。」 腕のみで何とかしがみつく。 身体は完全に宙に浮いていた。
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