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慌てて知らせるが、男はすぐ側まで近付いていた。
何かするのかと思いきや、男は急に目の前で倒れた。
「あんた大丈夫かよ。」
「だっ誰か傷薬もってねーか。」
周囲にいた冒険者達が駆けつけて声をかけたり、手当てをしたりする。
「どうやら騒がしくなりそうなので私はこのまま去るとしましょう。では、縁があればまた会いましょう。」
紫色の髪の男はそう言うと、立ち去って行った。
その姿を見送った後、倒れた男に話を聞くことにした。
「あんた、名前は何?」
ソルディアが優しげな口調で質問する。
「あぁお、俺の名前は大島翔だ。」
「私達の事覚えてないの?」
「すまねぇ記憶が定かじゃないんだ。何かに襲われた所までで記憶が途切れていた。
今まで何をしてたかなんて覚えてない。」
「そうなのね。」
ソルディアは、話を聞くと近くにあった椅子に座り考え事を始めた。
俺は、ただ待っているだけでは、暇なので持ち物の確認でもすることにした。
白い大きな袋を机の上におく。
荷物を降ろすととても肩が軽かった。
「フーー」ため息をついて落ち着いていると、何かに襲われたという男が奥の部屋に運ばれていくのが見えた。
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