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「池ちゃんは物分かりがいいわね。そういう男が将来モテるのよ。」
「お、おう。」
少し顔を赤らめて照れ臭そうに下を向く。
ソルディアの発言は少し気になっていたが、恐らく疲れが溜まっているせいだろうと思い込むことにした。
「ソルディア、お腹減ったよ。何か、食べたいな。」
「良いわよ。店に戻ったら作ってあげるわ。」
ギルドの外が騒がしくなっていたが、頭の中はソルディアの手料理の事で一杯であまり気にならなかった。
「じゃあ、早く帰ろうよ。」
そう言うと、すぐに立ち上がった。
女の手料理なんて、お母さんとおばあちゃんの物しか口にした事ない純哉は、ソルディアの手料理が待ちきれなかった。
「あなた本当に良い男ね。先に帰ってて。私は食材とか買って帰るから。帰り道には気をつけてね。」
「おっけー。先に帰ってるよ。」
そう言うと店へ向かった。
嬉しくなりつい駆け足になってしまう。
ソルディアは、笑顔で見送ってくれていた。
ギルドの外に出ると、多くの人が家の前にリヤカーを出して、荷物を置いていた。
大きなお店は荷馬車にせっせと荷物を運んでいる。
兵士も慌ただしく、街の中を走り回っていた。
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