今でも会えない君にまた会いに行く

Snd Season

学校生活なんてものは大抵普通で平和で馬鹿馬鹿しく、取り留めのないなんとなくの積み重ねをさも輝いていて特別だったと思い込まなければ勉学という名の洗脳を受け新たな価値観を見出すような華々しい教育なぞ夢のようだと思うことくらい呆気ない。
終わってみればそこそこ色々あったのだろうけど明確に思い出せる事は特に無い。
私は早々に学舎に見切りをつけ高卒で社会とやらに颯爽と足を踏み入れた。地方都市の中堅企業、独断特筆するようなものでもない、専ら給料はそこそこだが休みは自由だし残業も特別ある訳でもない、無難無難。
日が傾き今日も一日何もないなぁ、と思いつつ駐輪場のスクーターのセルを回し緩やかに会社を後にした。

途中スーパーでさらっと買ってきた野菜とお肉で簡単な回鍋肉でも作ろうとかなんだかんだ自炊をたのしめるようになってきた、そろそろ誰かに振る舞う事とか想像してる内に出来上がってしまう、中華料理は手数少なくていいね。