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翌日、晴明から「大事なご報告があります」というメールが送られてきて、昼休みに中庭に集まることになった。一体何の報告だろうか。さしづめ音楽祭の連絡事項だろうけれど、他にある可能性としては何かあるだろうか。小春と付き合うことになりました、なんてのもあり得るかもしれない。 僕は何となく気が乗らなかったけれど中庭に向かうことにした。中庭は花壇を中心に円形になっていて、その上下左右に四人がけベンチが二つ置いてある。僕が行くとそのベンチの一つに既に晴明がいて弁当を食べていた。そしてその横に小春もいる。この二人が一緒にいるのはいつもの光景だから驚かなかったけれど、僕が驚いたのは、もう一人、知らない顔の女子生徒がいたからだ。毛先をフワッとカールさせた長めの茶髪で、どちらかというと派手な印象の女子生徒だった。 晴明は僕を見つけると、手を振って、 「おっ、来た来た」 と言った。 僕は小春の隣に座った。僕、小春、晴明、謎の女子生徒という順番になった。僕は弁当を広げながら、 「で?報告ってなに?」 と聞いた。 すると晴明は隣にいた女子生徒の肩に手を回して、 「俺たち、付き合うことになりましたー!」 と言った。僕はしばらく、鳩が豆鉄砲を食らったようにポカンと口を開いたまま晴明と謎の女子生徒を交互に見て、 「お、おめでとう」 と何とか祝いの言葉を捻り出した。
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