煩悩と決意の大晦日

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ここはどこだろう。だだっ広い場所だ。何もない。がらんとした空間。 だが、やけに暑い。真夏のような光が降り注いでいる。 ここは、どこだ? 突然、ワァァァーー! とけたたましい歓声が起こった。 パッと視界が開けた。 ロープで四角く区切られたブルーのキャンバス。それをぐるりと取り囲む影絵のような観客たち。 ……ああ、ここはリングか。 背中を丸めた男が、リングを降りて行く。どうやら彼は俺の対戦者だったらしい。 そうか、俺は勝ったのか。 「勝利した来宮選手へ、トロフィーの贈呈ですっ!」 リングアナウンサーが高らかに声を張り上げると、男がリングに上がってきた。 ラウンドガールのビキニを着た貫一さんだ。 ……ん?
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