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我慢の限界がハイスピードでやってきた。
トランクスを脱ぐ余裕もなく、力任せにビリビリと破り捨てる。
天へ向かってそそり立つヘラクレスが現われると、貫一さんは自分から脚を開いた。
「智典……その大きいの、早く入れて……」
貫一さんがこんなことを言うなんて有り得ない。
だが疑問に捕らわれる前に、俺のヘラクレスはぽっかり開いた秘口へ突進した。
「あっ、あっ、智典ぃ……!」
唾液を垂れ流してヒィヒィ喘ぐ貫一さん。その淫らな表情を見ただけで、恍惚のあまり意識が遠くなっていく。
暗闇のなかで小さな光が点滅している。
ヴー…ヴー…と低く鳴るそれに手を伸ばし、アラームを解除する。ディスプレイに表示されている日時は、12月31日5時30分。
気だるさを引き剥がすようにベッドから起き上がると、下半身に湿り気を感じた。下着をめくり見る。
「……うわ」
丸めたティッシュでゴミ箱を埋めて、ふぅと息を吐き、さっきの夢を反芻する。
ひどく生々しかったあれは、俺の欲求の投影なのだろう。
思い返して残り火が再燃した。
ゴミ箱にティッシュを追加し、ドロドロの下着を軽く手洗いしてから洗濯機に入れ、失ったたんぱく質を補おうとプロテインドリンクを一気飲みする。
まったく、俺というやつは。
貫一さんにあんな格好させるなんて。
……天才だな。
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