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「そうやって油断してたら受からないぞ。気合い入れてしっかり頑張れ」
「はい、頑張ります」
ファイティングポーズでやる気を見せたとき、入り口のドアが開いた。
「お邪魔します」
入ってきたのは、およそボクシングとはかけ離れた雰囲気の女性二人。
「母さん、美咲さん」
「母さん!?」
ぎょっとする貫一さんに、母さんは丁寧にお辞儀した。
「初めまして。智典の母です。うちの子がお世話になっております」
「は、はぁ……」
赤くなってお辞儀を返す貫一さんに、少々むっとする。
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