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こ……これは……!
思わず、さらに頬を押し付ける。
ムニッ、ムニッ……柔らかな感触に、ゴクリと喉を鳴らす。
貫一さんの見た目はずんぐりしているが、太っているわけではない。いわゆるガチムチ体型で、足首など脂肪が乗らない部分も太いことから、表面に脂肪の層があってもそれはあくまで薄く、その量感を作っている主要成分は骨格と筋肉だと察せられる。
だから一見柔らかそうに見えても実際はそうでもないだろうと思っていた。触れたことはあったけれどグローブ越しだったので感触はいまいちわからなかったし、今朝の夢で抱いた彼の身体も硬かった気がする。
けれど、彼の厚ぼったい胸は、そんな俺の認識をくつがえした。
やわらかい……なんだこのやわらかさは……!
女性のふんわりしたマシュマロのようなやわらかさとは違う。
例えるなら捏ねて捏ねてたっぷり寝かせたうどん生地のような弾力あるやわらかさだ。
そうか。筋肉は通常、そこまで硬いものではないのか。
物心つく前からこれでもかと鍛えられていた俺は、鋼鉄のような自分の筋肉を基準に考えていた。
その思い込みが、目の鱗とともにボロボロと崩れ落ちていく。
「……貫一さん、やわらかいですね」
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