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「不快っていうか……俺、男だぞ」
「わかってます。だけど性別なんて関係ない。俺はあなたが好きなんです。あなたに触れたい」
「……そんなこと言われても、困るんだよ。俺は男を好きになる気持ちなんてわからない。おまえのことは嫌いじゃないが、恋愛対象には見れない。だからその……だ、抱くとかなんとかは、勘弁してくれ」
怯えたように胸を押さえる貫一さんを見ていると、自分が酷いことをしているような、だんだん後ろめたい気分になってきた。
……本当は、わかってるんだ。
俺の想いが貫一さんにとって迷惑なものであることくらいちゃんとわかってる。
困らせたいわけじゃない。
……それでも、貫一さんを前にすると堪えきれなくなる。あんな妄想だけで構成された夢を見てしまうくらい……。
最高な夢だった。
できることなら365日見たい。
夜だけでなく白昼夢でも見たい。
どうして脳に高画質録画機能が搭載されてないのかと悔しく思うほど最高な夢だった。
だが貫一さんにとって、あの夢は悪夢だろう。
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