自主トレーニング

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12月に入り、プロテストに臨んだ。 結果、呆気なく受かった。 まぁ、5名が受験して4名が合格、合格率80%だったので当然と言えば当然だろう。 C級ライセンスカードを見下ろして、ふっと口角を上げる。 これで俺はプロとして4回戦(4ラウンド制)の試合に出場することができる。 よし、頑張るぞ! 気合いを入れ、ランニング用のウェアに着替えてマンションを出た。 夜明け前、まだ新聞配達も始まらない時刻の空に、白い息が舞い上がる。 こうして自主ロードをしていることは貫一さんに言っていない。 吉田ジムでの練習を終えたあと、Kフィットネスでトレーニングをしていることも内緒だ。 なぜ内緒にしているかというと、ジムで組まれた練習以上に身体を酷使しているとわかれば止められるからだ。 それに、貫一さんには必死に頑張っている姿をあまり見せたくない。 彼には良いところだけを見せていたい。 そんなことトレーナー相手にやるなんて無意味だとわかっているけれど、男なら見栄を張ってなんぼだろう。
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