ホテル・ヴァンパイア

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「俺は探偵なんです。推理するのは当然でしょう」 「探偵にしてはガサツで強引な推理でしたね」 「調子によっては、そういう日もあるんです」 「もう一つ。ガマさんの電話で、被害者が貧血だったと解った時、アナタは舌打ちしましたよね。あれって、つまり、普段通りの吸血にもかかわらず、事が大きくなったことの理由を知ったから、それを忌々しく思ったんじゃないですか」 「舌打ち? そんなものはしていません。そんなものじゃ証拠にはなりませんッ」 「そうですね。じゃあ、実際に検証してみましょうか。アナタがヴァンパイアなのか、そうでないのか」 「……何ですって……」  御神楽の顔から血の気が引いていくのが解る。  やはり……、 「ガマさん。ヴァンパイアを見つける方法はあるんでしょう。それがあるから、御神楽さんは話を強引に変えたんでしょう」  僕はガマさんを見る。  ガマさんは静かに頷いて、ポケットから取り出した何かを僕へと放り投げた。 「これは?」  受け取って見れば、何か金属の塊である。 「銀ですか?」     
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