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「ああ、申し遅れました。私は警視庁捜査十三課。通称、不可思議課の所属で、池面太郎という者でございますんですよゥ。表沙汰にはできない、怪奇事件を担当する者です。ですから、私はもう何度も見たことがあるんですよゥ。本物のヴァンパイアによる犯罪をねェ。ヤツ等は巧みに人の世界に紛れこみ、こうやって犯罪行為を繰り返すんですねェ。断言しますよゥ。これは本物のヴァンパイアによる事件でありまして、それで……」
刑事はニヤリと嗤ってから、
「そのヴァンパイアはこの中に居ますねェ」と、言った。
場がざわめいていた。
「イケメン太郎と言いましたよね? あの刑事」とは知的な青年が、
「ああ、確かに言っとったのゥ。無理ありすぎじゃ。しかも、ワシ等は容疑者と違うとか言っとったくせに、掌返しよったぞ」と、強面中年、
「マジ、キツくなーーい?っつうか、喋り方もキモいし……」と、若い女が言って、
「ああ、ワタクシ、都合の悪いことは聞き流しておりましたから大丈夫でございます」と、支配人が言った。
何だか話が変な方向に流れそうだったので、
「じゃあ、取り敢えず、あの刑事さんの呼び名はガマさんってことでどうでしょう」と、僕は提案する。
満場一致で賛成だった。
「で、何の話でしたっけ? ガマさん?」
僕が尋ねると、
「いやァ、全員逮捕って話ですよねェ」
キレたガマさんが拳銃を構えていた。
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