10人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
『まぁ派手にぶっ放すつもりだから、見ててよ。だから守れなかったとか考えたりしないで』
ヒロがドアの方に近づいたので、
「別に会えなくなる訳じゃないもんな」
そうボソッと呟いた。
『何処かで聞いたセリフだね』
ヒロは柔らかな笑顔を浮かべながら、こちらを見た。
そして意を決したように、
『…それじゃまた』
そう呟いた。
ヒロの目を見て、俺は少し頷く。
それを確認すると、ヒロは部屋を出て行った。
事務所をでれば、しばらく会えない事はわかっている。
もしかしたら一生会えないのかもしれない。
ヒロも痛い程それはわかっているだろう。
それでも俺達は、"また"と言う。
忘れられない、あの場所で再び会う事を。
最初のコメントを投稿しよう!