SCENE15:かわいい天使【牙白】

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「……本当に女の子がいる」 「えっ!?」  急いで顔を覗かせるも、同じタイミングで女の子は壁の後ろに隠れてしまった。「ほらね」と有羽は顔に書き、そーっと女の子の方へ歩き出す。そして 「かくれんぼしてるの?それじゃ、次はオニになってね」 と明るく声をかけた。 「かくれんぼって、なあに?」  女の子は意外にも警戒心を解き、そんなことを口にしながら遠慮がちに顔を覗かせた。まだ7~8歳くらいの白いワンピースを着た女の子は、とても元気そうだった。  有羽はにこりと笑って、女の子の傍らにしゃがみ込み目線を合わせる。 「かくれんぼ、知らないの?」  こくりと頷く女の子。有羽は簡単にルールを説明した。  有羽は確かに子供に好かれる。だけど、こんな夜中に見知らぬ大人達に囲まれても、女の子は有羽の話を頷きながら聞いている。
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