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「それで、オニに見つかったら負け……って、こんな感じだったよね?」
「見つけられた人は、オニが数を数えてた所で手をつないでるんじゃなかった?それで、まだ見つかってない人が助ける」
不意に尋ねられ、考えながら答えると、有羽は眉をひそめて遼太朗を見た。
「それって、オニごっこじゃない?」
「えー!?」
「えー?」
有羽の雰囲気と自分とのやりとりに女の子はくすくすと笑い出す。
「お姉ちゃん達って、怖い人達じゃないんだね。よかった」
「あれ?怖い人達に見えた?」
「だって、昨日も同じような服着てる人達がいたもん。それで、お父さんが悪い人達だからここにいろって言ってた」
「昨日……」
『昨日』という言葉に有羽は遼太朗たちへ視線を送る。MARSも言ってしまえば『字守』だ。その戦闘服が似ていることも確かだった。
昨日、MARSはここにいた? テストのための事前調査か? それで流天と対峙し、負けた……?
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