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「今のリーダーになってから2年くらい? メンバーもほとんど変わっちゃったもんね」
「俺は紘人さんのやり方が合ってたからな。でも、今のMARSだってそれなりの試練はくぐってきてるから、そう変わらないはずだぞ?」
「えー、全然違うよ」
どこか懐かしむ智孝に、有羽たちは声を揃えて反論した。
やっぱりリーダーが変わると、組織自体が変わっちゃうのかな?そんなことを思いつつ時計に目を向けた時だった。
「あー! いっけない! 忘れてた!!」
唐突に声を上げ、ガバッと席を立つ。驚きながらも「どうした?」と尋ねる智孝に、有羽は慌てた様子を見せる。
「食堂のおばちゃんにおやつを用意してもらってたの。おわぉ! あと40分しかない!!」
「お前、これがテストだってわかってるよな?」
「わかってます! 大丈夫! オールOK」
「いいんじゃん? いつも通りってことで」
「あはは。それもそうだ」
「いっちゃん、いいこと言った! さすが!」
「いや、よくわかんない」
話しながらも持っている端末に外観のデータをコピーし、出る支度をする。ヤバいヤバいヤバい。あれがないと、本領発揮できない!
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