第三章 奇妙な静寂

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「じゃあ、どことならできんの?」 「えーと……1Bとかぁ…2C、かな。」 「3年は?」 「ダメだと思う。」 「マジか…。」 「でも、二日目まで高3来ないし、3Cは去年破ってるから大丈夫だよ。」 「2Dなんですけど――。」 情報屋の教授が、思い出したようにパラパラと手帳をめくり出す。 「全選手が14人、うち、165以上の選手が5人います。特に陸上部の安芸さんは要注意で、守備の方もさることながら、ボールを持ったら最後、ゴールまで俊足で駆け抜けていきますよ。去年はそれで10回はゴールを決めていましたね。」 「10か…。結構多いな。」 「去年は、敗者復活も混ぜて3試合、どれも10分しか出場していません。これほどの得点率を誇る人はなかなか――。」 「要注意人物が、そろいもそろって2Dに集まったってわけだ。」 「そういうことです。」 「14人ってことは、スタミナ面でも圧倒的にあっちが有利だろうな。」     
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