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ふむ。
となると、二十歳の誕生日に指輪をプレゼントするのがいいか。
もちろん俺の署名入りの婚姻届を添えて。
保証人は旦那様……は無理そうだから奥様と、俺の母親に頼むか。
ハネムーンはお嬢のリクエストを聞かないとな。
ハネムーン……蜜月。
月明かりに照らされたお嬢の美しさはきっと言葉にも絵にも表わせないに違いない。
蜜月よりも甘い、甘美な果実。
俺の手で追熟させて、熟れて食べ頃になるお嬢。
あぁ、お嬢から滴る甘露はどれほどに甘いのだろう。
一滴残らず、啜り、舐め取り、飲み干したい。
その為にはコイツは邪魔だ。
俺がお嬢という極上の禁断の果実を味わうのを阻む事は万死に値する。
「お前は俺が倒す! お嬢との愛に生きる為に!」
「ユーリ……情熱的な告白ね! 何て男らしいの!」
「お嬢は安心してハネムーンの行き先の候補を考えていてください!」
「わかったわ! ハネムーンベビーの名前も考えておくわね!」
「さすが相思相愛! 以心伝心!」
「一心同体ですもの! 男の子と女の子の両方とも考えておくから心置き無く倒してね! ユーリ!」
あぁ……愛の力が湧いてくる! 何故か一点集中しているけれど!
その時だった。眩しい光が俺を包んだのは。
いや、正確に言うと俺の下半身のとある部分を包んでいた。
「きゃー! ユーリ! 何でその……光ってるの?!」
どこが、とは言わない所が奥ゆかしい。
俺はお嬢に背を向け、見えない様にそっとベルトを外して覗き込む。
……何故、俺の股間が眩いばかりに光り輝いているのだろうか?
そして何故、その光の中心、つまりアレなナニがあるはずの場所に剣の柄らしきモノが生えているのだろうか?
「……ユーリ?」
「……来てはいけません、お嬢。目を閉じて、決してこちらを見ない様に」
「よくわからないけど、ユーリがそう言うならそうするわ」
お嬢が両手で目を覆うのを確認してから、そっと手をスラックスの中へと差し入れた。
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