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クリスマスには、チーズケーキでしょ!
ジングルベールジングルベール鈴がなるー。今日はたのしいっ、クリスマス・イヴ!
「たくちゃん!」
「ミノ」
仕事終わりで待ち合わせの彼氏に勢いよく抱きつく。今日は楽しいクリスマス・イヴ。吐く息も白い、寒い夜の街に二人で熱く繰り出す予定だ。
「たくちゃんお腹すいたね。予約したお店行こうよ」
「ああ。だな。早く行こう」
たくちゃんの腕に絡みついた私は、たくちゃんの持つ荷物を確認する。白い小さな袋を見つけて、よしよし今年も用意したなとほくそ笑む。
「みーの! 考えてること全部顔に出てるぞ」
「えっそうかなぁ?」
頬をぐにぐに押して、表情を整える。そんな私を見てたくちゃんが、ばぁーーーかと言った。私も負けずに、ばぁーーかと言い返してやった。言い終わったあと、二人で顔を合わせてにししと笑うまでがお決まり。
「さあさあ、れっつごー!」
たくちゃんの腕を掴んで、私は先を行く。
私がクリスマスにこんなにもご機嫌でいられるのは、全部たくちゃんのおかげだった。
□□
「あと五分でクリスマス・イヴも終わりだねー」
「だなー。終わればあっという間に年越し……」
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