1次元ー白金の女ー

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都立・白川高校。全校生徒は約600人、そんな高校が俺の通う学び舎である。 「よう、モモハル!」 「あ~…グッモーニン。」 「相変わらず覇気がないわねぇ。」 駐輪場で我が相棒であるママチャリを座らせている所へ、2人の級友登場。 スッキリ坊主頭の少年は【真崎(まさき) 雅夫(まさお)】、上も下も名前みたいな野郎だな、と思ったアナタは俺と気が合うだろう。 「今日から新学期だよモモハル、気合い入れていかないとっ!」 「あ''~~~~…」 「泥みたいな人間ね、アンタって。」 俺を心配してくれるこの大阪のオカンのような性格の彼女は、【瀬戸(せと) (かなえ)】。少し明るめの茶髪と耳のピアスはギャルを感じさせる、 「ねー真崎、百春。アンタら知ってる?今日転校生来るらしーよ、」 「「なぬ。」」 それには流石のこの俺も片眉を上げざるを得なかった。 「誰だ、相武紗季か。」 「「何でだよ。」」 おっと、俺の好きな女優がバレてしまった、すまないすまない。 「可愛い子を願う。」 「イケメンでしょ!」 真崎と瀬戸は、心を夢で膨らませる。 「いやぁ、相武紗季ならなぁ~…」 「「夢見てんじゃねぇ。」」 「ふげ!?」 チョップは意外と痛かった。
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